FXに興味があるけれど、周囲から「やめとけ」と言われて不安を感じていませんか?
実際にFX取引を経験している人からそのように言われるとさらに始めるのを躊躇してしまいますよね。
この記事では、「FXはやめとけ」と言われる理由を挙げ、その理由ごとの対策を解説しています。
この記事を読むことでFXについて正しく理解していただき、その後に始めるかどうかを自身で考えてもらえると幸いです。
FXはやめとけと言われる理由
FX取引は、短期間で大きな利益を得る可能性がある一方で、高いリスクも伴います。また、それ以外にも株や投資信託と異なり出資対象の価格変動により利益を得る取引のため、実態がつかみにくく怪しく感じるかもしれません。
そのため、FXについて「やめとけ」と言われることが多く、その理由には以下のようなものがあります。
FXはやめとけと言われる理由① 高いリスク
FX取引はレバレッジを利用するため、投資金額以上の損失を出す可能性があります。
これは、他の投資方法と比較しても倍率が高く、その分リスクが高いと言えます。例えば、皆さんは「レバナス」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
これはNASDAQ100指数の値動きにレバレッジを効かせた投資信託を意味します。このレバナスはSNSの個人投資家の間でよく話題になっており、「暴落」や「大損」といった投稿が多くみられる特徴があります。
そんな値動きの激しい「レバナス」にかけられているレバレッジは2倍です。一方、日本のFX会社でかけることができるレバレッジの最大倍率は25倍と危険なイメージのある「レバナス」の10倍以上のレバレッジ倍率となっています。
そのため、1円未満の値動きでも証拠金がロスカットされてしまう場合があります。
FXはやめとけと言われる理由② 知識と経験がないと勝てない
FX取引は、通貨の価値が国際的な経済状況によって大きく影響を受けるため、その動向を予測するには専門的な知識と経験が必要です。そのため、初心者が手軽に始められる投資方法とは言えず「やめとけ」と言われてしまうのです。
FXはやめとけと言われる理由③ 感情のコントロールが難しい
FX取引は価格の変動が激しいため、投資家の感情が大きく揺さぶられることがあります。冷静な判断を保つことが難しくなり、結果として大きな損失を出す可能性があることも理由の1つと言えます。
これらの理由から、FX取引は高いリスクを伴う投資方法とされ、特に初心者に対しては「やめとけ」と言われることが多いのです。しかし、リスクを理解し、適切な対策をとることで、FXは有効な投資手段となり得ます。
FXはやめとけの言われる理由に対する失敗しないための対策
ここからは「やめとけ」と言われている上記の3つの理由の対する具体的な対策を解説します。
高いリスクに対する対策
高いリスクに対する対策としては、リスク管理の徹底が求められます。
レバレッジを無闇に高く設定せず、自己資金に見合ったレベルに抑えることが重要です。例えば、レバレッジが25倍で固定されているようなFX会社では、取引額に対して余裕をもって入金することで、実質的にレバレッジを調整することができます。
レバレッジ倍率が変更できる場合は、最初は5倍程度から始めるとロスカットのリスクが低くなります。また、値幅などを目安にロスカットラインを決めるのなど、自身でロスカットルールを設定し、損失が一定の範囲を超えた場合には自動的に取引を終了するようにします。
ロスカットルールとは
ポジションを決済した場合に顧客に生ずることとなる損失の額が、当該顧客との間であらかじめ約した計算方法により算出される額に達する場合に、顧客のポジションに対して業者等が強制的に行う決済取引を「ロスカット取引」といいます。
金融先物取引業協会 ロスカット・ルールの整備・遵守の義務付け より引用
ロスカットルールはFX会社によっても決められており、例えば、DMM FX では証拠金維持率が50%以下になるとロスカットルールが発動します。FX会社によってロスカットルールは異なるので、投資を始める際は必ずガイドを確認しましょう。
知識と経験への対策
FXを始める前に、基本的な知識を身につけることが大切です。
以下にFXをする際に知っておきたい知識の例を紹介します。
通貨ペアの理解
FX取引は、一つの通貨を別の通貨で買い、その価値の変動から利益を得るものです。この取引の対象となる通貨の組み合わせを通貨ペアと呼びます。例えば、ドルと円の取引はUSD/JPYと表されます。通貨ペアの理解はFX取引の基本であり、どの通貨ペアを選択するかによってリスクとリターンが変わるため、重要です。
経済指標の理解
FX取引では、各国の経済指標の発表が通貨の価値に大きな影響を与えます。例えば、金利、GDP、雇用統計などの経済指標は通貨の価値を左右する重要な要素です。これらの経済指標を理解し、それらがFX市場にどのような影響を与えるかを把握することは、FX取引の成功にとって重要です。
スワップポイントの理解
スワップポイントとは、FX取引における「金利差」のことを指します。FX取引では、高金利の通貨を買い、低金利の通貨を売ることで、その金利差による利益(スワップポイント)を得ることが可能です。ただし、逆に低金利の通貨を買い、高金利の通貨を売ると、スワップポイントがマイナスとなり、その分の金額を支払う必要があります。このスワップポイントは、FX取引における重要な利益源の一つとなるため、理解しておくことが重要です。
また、デモトレードを利用して実際の取引を体験し、経験を積むことも重要です。
感情のコントロール対策
自身の感情をコントロールし、冷静な判断を保つためにはどのような対策をすればようのでしょうか。
以下に、感情のコントロールに有効な方法をいくつか挙げてみます。
計画的に取引をする
FXを始める前に、ポジションを保有する期間を決めておくことが重要です。これにより、市場が動いたときに感情的な決定を下すことを避けることができます。
ポジションとは
FX取引における「ポジション」とは、通貨を買っている、もしくは売っている状態を指します。具体的には、ある通貨ペアに対して買い(ロング)のポジションを持っている場合、その通貨ペアの価格上昇を期待しているということになります。逆に、売り(ショート)のポジションを持っている場合、その通貨ペアの価格下落を期待しているということになります。
取引金額を制限する
一度に取引する金額を制限することで、大きな損失を避けることができます。これは、大きな損失が感情的な決定を促す可能性があるため、特に重要です。
自身の感情を理解する
自分がどのように感じ、それがどのように自分の判断に影響を与えるかを理解することも重要です。これにより、感情が取引の決定に影響を与える可能性を減らすことができます。
こまめに休む
取引はストレスフルな活動であり、適切な休息を取ることで感情のコントロールが容易になります。また、定期的にスクリーンから離れることで、より明確な視点を保つことができます。
FXはやめとけと言われないために気を付けたいFXのリスク
FX取引で特に気を付けたいのがレバレッジとロスカットです。上記のFXをやめとけと言われる理由の一つである「高いリスク」とその対策のところで触れていますが、重要な概念なので、改めて詳しく解説します。
レバレッジ
レバレッジとは、少ない資金で大きな取引を可能にする仕組みのことを指します。
例えば、レバレッジが25倍の場合、自己資金10万円で250万円分の取引が可能になります。これにより、少ない資金でも大きな利益を得る可能性があります。
しかし、反対に大きな損失を出すリスクも増大します。つまり、レバレッジは利益とリスクを同時に増大させる二面性を持つため、その使用は慎重に行う必要があります。
レバレッジ倍率の計算方法やおすすめの倍率については下の記事で解説しています。
ロスカット
ロスカットとは、損失が一定の範囲を超えた場合に自動的に取引を終了し、さらなる損失を防ぐシステムのことを指します。
FX取引では、価格の変動が激しいため、予想外の大損を出す可能性があります。そのリスクを抑えるために、FX会社によって強制的に決済が行われるのです。
しかし、相場の変動があまりにも急激な場合、ロスカットが間に合わず預けた証拠金以上の損失が出る可能性があります。
これらの概念を理解し、適切に活用することで、FX投資のリスクを管理し、賢い投資を行うことが可能になります。
まとめ
FXは株や投資信託のような金融商品に比べリスクが大きいのは事実です。
しかし、FXを学ぶことによって投資全体に活かすことのできる知識を得ることができます。また、FXについて正しく理解し、自身のリスク許容度の範囲内で始めてみることでアセットアロケーション(資産配分)の幅が広がることもメリットの1つです。
ただ単にやめとけと言われただけでFXが悪いことのように考えてしまうのは上記の理由からももったいないですよね。
この記事を読んでFXに興味を持たれた方、始めてみようと思われた方は、FXについての基礎知識と始め方について解説した記事がありますので、下のリンクからご覧ください。
コメント