FX取引を始めたものの、チャートの見方がわからず困っていませんか?
チャートとは、特定の通貨ペアの価格動向を視覚的に表現するもので、テクニカル分析の基礎です。トレーダーはこれを利用して市場のトレンドを理解し、将来の価格動向を予測します。
テクニカル分析とは
過去の価格動向と市場の動きを基に、将来の価格動向を予測する方法
この記事では、基本的なチャートの種類から、見方、解析方法までを具体的に解説します。FXチャートの見方を一から学び、自己の投資戦略を立てられるようになりましょう。
テクニカル分析など、自分でチャートを解析してFX取引をするのに苦手意識がある方は、自動売買ツールがおすすめです!気になられた方は下の記事をご覧ください。
FXチャートの種類と特徴
チャートには複数の種類があり、それぞれに特徴があります。ここでは代表的な3つの種類についてご紹介します。
ローソク足
ローソク足チャートは、その名前が示す通り、ローソクとその芯に似た形状をしています。ローソクの本体(実体)は開始価格(始値)と終了価格(終値)を、ヒゲ(線)はその時間枠内の最高価格(高値)と最低価格(安値)を表します。
図は2023年5月15日~5月19日のチャートです(時間軸は日足)。
また図の白いローソク足は陽線といい、終了価格が開始価格より高く、価格が上昇したことを示します。逆に終了価格が開始価格より低い場合は黒いローソク足で表され陰線と呼ばれます。これは価格が下降したことを示します。
ラインチャート
ラインチャートは最もシンプルなチャートの形式で、特定の期間内の価格変動を一本の線で表現します。時間軸(通常は横軸)と価格軸(通常は縦軸)を基に、各時点での終値をプロットし、これらの点を線でつなげます。これにより、価格の上昇や下降のトレンドを一目で把握することができます。
また、ラインのみのシンプルさから、サポートラインやレジスタンスラインのようなトレンドライン(補助線)を引きやすく、相場のトレンドを読めるようになります。
バーチャート
バーチャートは、特定の期間の価格動きを表現するためのチャートの形式で、ローソク足チャートと仕組みは同じです。期間内の開始価格(開始バー)、最高価格(高バー)、最低価格(低バー)、そして終了価格(終了バー)を表示します。これらの情報は、一つの「バー」または「棒」で表現されます。
FXチャート時間軸の選択: 分足、時間足、日足とは?
チャートの時間軸は、価格データをどのような時間枠で表示するかを決定します。分足、時間足、日足といった表現は、その時間枠を示しています。
分足
分足チャートは、各バーまたはローソク足が特定の分数(例えば1分、5分、15分、30分など)の価格データを表現します。例えば、5分足チャートでは、5分間の開始価格、最高価格、最低価格、終了価格を示します。分足チャートは、短期的な価格動きを詳細に分析するために使用されます。
時間足
時間足チャートは、各バーまたはローソク足が特定の時間(例えば1時間、4時間など)の価格データを表現します。時間足チャートは、中期的な価格動きを分析するために使用されます。
日足
日足チャートは、各バーまたはローソク足が1日の価格データを表現します。つまり、各バーまたはローソク足がその日の開始価格、最高価格、最低価格、終了価格を示します。日足チャートは、長期的な価格動きやトレンドを分析するために使用されます。
これらの時間枠の選択は、トレーダーの取引スタイルや戦略によります。
短期的な取引(デイトレードやスキャルピング)を行うトレーダーは、分足チャートを使用することが多いです。一方、長期的な取引(スイングトレードやポジショントレード)を行うトレーダーは、時間足チャートや日足チャートを使用することが多いです。
FXチャートのトレンドラインとは?引き方とその活用法
トレンドラインは、FXのチャート上に引かれる線で、相場のトレンド(上昇トレンド、下降トレンド、レンジ相場)を視覚的に捉えるためのツールです。これを利用することで、相場がどの方向に動いているのか、また、どのタイミングで売買をすれば良いのかというエントリーポイントを掴むことが可能になります。
トレンドラインの種類と引き方
トレンドラインには以下の2種類があります。
- サポートライン
- レジスタンスライン
サポートライン
サポートラインとは、価格が下落する際に、その下落を止める役割を果たす価格帯を指します。サポートライン付近まで価格が下落すると、その価格帯で買い注文が増え、価格の下落が抑制されると考えられます。しかし、価格がサポートラインを抜けると下降トレンドが発生し、さらに価格が下落する可能性があります。
レジスタンスライン
レジスタンスラインとは、価格が上昇する際に一時的にその上昇が止まるとされる価格の水準を示す線のことを指します。これは、その価格水準で売り注文が集まり、価格の上昇が抑制されるためです。価格がレジスタンスラインを突破すると、売り圧力が克服され、価格がさらに上昇する可能性があります。
FXチャートのテクニカル指標とは?よく使われる主要な指標について
テクニカル指標は、過去の市場データ(主に価格とボリューム)を数学的に解析し、将来の市場動向を予測するためのツールです。以下に、よく使われる主要なテクニカル指標について説明します。
移動平均線(Moving Average, MA)
移動平均線は、特定の期間内の平均価格を計算し、価格のトレンドを滑らかに表示するためのツールです。短期の移動平均線(例えば5日間や10日間)と長期の移動平均線(例えば100日間や200日間)を比較することで、市場のトレンドを判断することができます。
ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)
ボリンジャーバンドは、移動平均線の上下に2本のバンド(標準偏差を基にした)を描くことで、価格のボラティリティ(変動性)を測定します。価格がバンドの外側に移動した場合、価格が過剰に上昇または下落している可能性があり、反転する可能性が高いとされます。
相対強弱指数(Relative Strength Index, RSI)
RSIは、価格の上昇と下降の力を比較し、資産が過剰買い(オーバーバウト)または過剰売り(オーバーソールド)の状態にあるかを示すオシレーター型の指標です。RSIが70以上の場合、資産は過剰買い状態にあるとされ、30以下の場合は過剰売り状態にあるとされます。
移動平均収束拡散(Moving Average Convergence Divergence, MACD)
MACDは、2つの移動平均線(通常は12日間と26日間)の差を計算し、その差の移動平均(通常は9日間)を引いたものです。MACDが信号線(差の移動平均)を上抜けると、買いのシグナルとされ、下抜けると売りのシグナルとされます。
まとめ
いかがでしょうか。テクニカル分析は様々なパターンがあり、この記事で紹介したものは基礎的な内容となります。
まずはデモトレードでテクニカル分析について実践し、学びを深めていただければと思います。
FX取引の始め方は下記の記事でわかりやすく解説しています。
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