楽天証券でiDeCoを始めてみたいけど、銘柄は何を選んだらいいだろう
この記事では、楽天証券のiDeCoで選ぶことができるおすすめ銘柄5つをセクションごとにご紹介するとともに、銘柄選びのポイントもご紹介します。
iDeCoの銘柄選びのポイント
はじめに銘柄選びに参考になるポイントをご紹介します。
- インデックスファンドを選ぶ
- 信託報酬の低いファンド選ぶ
- 純資産残高が大きいファンドを選ぶ
- 運用成績が中長期で伸びているファンドを選ぶ
- 分散しすぎない
インデックスファンドを選ぶ
iDeCoで選ぶことのできる投資信託(ファンド)には、「日経平均株価」などの株価指数と同じ動きを目指すインデックスファンドと株価指数を上回る運用を目指すアクティブファンドがあります。
アクティブファンドはインデックスファンドよりも高いリターンを狙える一方、リスクもその分大きくなり、手数料が割高になります。
長期で運用することが前提のiDeCoでは、割高な手数料は大敵なので手数料が低いインデックスファンドを選ぶことをおすすめします。
また、インデックスファンドよりも高いリターンを目指しているアクティブファンドですが、実はインデックスファンドに勝てないことの方が多いという事実があります。
日本の大手投信評価会社であるモーニングスターの2015年の調査では、国内株式クラスのアクティブファンドのインデックスファンドに対する勝率は1年で26%、3年で33%、5年で39%、10年でも32%しかなく、全期間をとおして20~30%台の勝率しかありません。
7割のアクティブファンドがインデックスに勝てない「皮肉な現実」https://zuuonline.com/archives/185426
信託報酬の低いファンドを選ぶ
手数料が低いインデックスファンドですが、銘柄によって手数料が異なります。
同じような株価指数に連動するファンドならリターンはほぼ同じになるので、手数料が低ければ低いほど、手元に残る利益が大きくなります。
年間の手数料の差はわずかでも10年、20年と運用を続けると手数料の差は大きな額になります。
純資産残高が大きいファンドを選ぶ
ファンドを効率よく運用するためにはまとまった金額が必要です。ある程度の規模がないと効率よく運用できない他にも、「償還」と言って途中で運用が中止されてしまう事があります。
償還されてしまうと狙い通りの運用ができなくなり、複利効果も薄れてしまいます。
運用成績が中長期で伸びているファンドを選ぶ
ファンドは、はじめに決められた「基準価格」が運用によって上がっていくものが優良とされます。
短期的には大きく下がったりすることがあっても、長期で見れば右肩上がりに伸びているファンドを選ぶことをおすすめします。
分散しすぎない
インデックスファンドは株価指数に連動するファンドであることはご説明しました。ここで株価指数について考えてみましょう。
例えば、「日経平均株価」という指数には日経平均をつくる日本の上場企業225社が含まれています。
このようにインデックスファンドには分散投資の効果がありますが、
分散しすぎると、全体を把握できなくなって成績が悪くなることがあります。
分散投資の考えは大切ですが、どのような国やセクターに投資しているのかを自分で把握できるようにしておきたいですね。
おすすめ銘柄5選
それでは楽天証券のiDeCoのおすすめ銘柄5選をご紹介します。(2021年6月25日現在の価格)
国内株式
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
純資産総額:538.94億円
基準価額:31,617円
信託報酬(税込):0.176%
三井住友DSアセットマネジメントが運用を委託しているTOPIX(東証株価指数、配当込み)の動きに連動する投資成果を目指して運用を行うファンドです。
TOPIXとは東京証券取引所の市場第一部に上場している全銘柄の合計時価総額を対象とした株価指数です。
5年パフォーマンスを見ると、コロナショックで一時的な下落があるものの、直近1年間で回復しておりコロナ前の成績を上回るパフォーマンスをしています。信託報酬も0.176%と低く、長期の運用に向いています。
たわらノーロード 日経225
純資産総額:457.38 億円
基準価額:16,181円
信託報酬(税込):0.187%
アセットマネジメントOneが運用を委託している日経平均株価(日経225)に連動する投資成果をめざすファンドです。
上記の三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドがTOPIX(東証一部に上場しているすべての日本企業約2000社)に投資する一方、たわらノーロード日経225は売買の活発さや安定性を基準に市場流動性の高い銘柄が日本経済新聞によって選定された225社に投資できます。
5年間パフォーマンスを見ると、コロナショックで下落しているものの、その後しっかり回復しており、直近のパフォーマンスは三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドを上回っています。
日経平均株価について注意したいポイントが、
値がさ株に影響されやすいということです。
値がさ株とは、1単元当たりの株価の水準が高い銘柄のことをいいます。
三井住友DSアセットマネジメントによると、2020年通年の日経平均株価の上昇幅は3,787円55銭で値がさ株上位9銘柄の寄与額の合計3,801円98銭となっており昨年1年間の日経平均株価の上昇(上昇幅は3,787円55銭)をほぼ説明できることになります。つまり、昨年1年間の日経平均株価の上昇は、一部の値がさ株主導によるものということができます。
参照;三井住友DSアセットマネジメント 日経平均株価と値がさ株https://www.smd-am.co.jp/market/ichikawa/2021/01/irepo210120/
外国株式
たわらノーロード先進国株式
純資産総額:1248.38億円
基準価額:19,222円
信託報酬(税込):0.10989%
アセットマネジメントOneが運用を委託しているMSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)に連動する投資成果をめざすファンドです。
MSCIコクサイ・インデックスとは日本を除く世界の主要国(先進国)の株式(大型株・中型株)を対象とした 株価指数 をいいます。
5年間パフォーマンスを見るとコロナショック後の伸びが驚異的です。非常に人気なファンドということもあり、純資産総額が大きく安定した運用を期待できるのもおすすめポイントとなっております。
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))
純資産総額:2986.49 億円
基準価額:17,626 円
信託報酬(税込):0.162%
楽天投信投資顧問が運用を委託しているCRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すファンドです。
CRSP USトータル・マーケット・インデックスとは米国株式市場に上場する大型~小型株式、約4,000銘柄(投資可能な銘柄のほぼ100%)から構成される時価総額加重平均型の株価指数です。
米国の株価指数はNYダウやS&P500といった指数が有名ですが、これらの指数は大型・中型株式のみで構成されています。一方でCRSP USトータル・マーケット・インデックスは大型株~小型株まですべてを網羅しています。
設定日が2017/9/29と若いですが、純資産総額が2986億円と巨額の資金が運用されており、人気の高さが分かります。コロナショック後の直近1年間のパフォーマンスは上昇傾向にあります。
国内外株式
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))
純資産総額:1038.98 億円
基準価額:15,237円
信託報酬(税込):0.212%
楽天投信投資顧問が運用を委託しているFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指すファンドです。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとは、先進国から新興国まで全世界の株式市場の動きを表している株価指数です。大型株から小型株まで約8,000銘柄もの株式から構成されており、非常に高い分散効果があります。国・地域ごとの構成比は50%以上を米国が占めており、その他の国はすべて10%未満となっております(2020年2月時点)。
設定日が2017/7/29と楽天・全米株式インデックス・ファンド同様若いですが、コロナショック後の直近1年間のパフォーマンスは好調です。
まとめ
上記のファンドをまとめてみました。
純資産額では人気なこともあり楽天・全米株式インデックス・ファンドが最高額となっています。基準価格に関しては三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドが設定日が2011年と最も古いこともあり高額になっています。信託報酬はたわらノーロード先進国株式が最安で長期の運用でアドバンテージがあります。
楽天証券のiDeCoで選ぶことのできる銘柄は31本の投資信託商品と元本保証型商品1本の計32本があります。
元本保証型商品とは定期預金のことで、適用金利は預入時の約定金利が満期日まで適用されます。2021年5月の金利は0.002%と、これではiDeCoを利用するメリットがほぼありません。
ポートフォリオについては下記の記事をご参照ください。
ポートフォリオの選定基準は人それぞれです。投資については元本割れのリスクについて理解し、自身のリスク許容度にあった投資額を決めて投資するように心掛けてください。また、定期的な見直しをし、必要ならばポートフォリオの組み換えを行うことも長期の運用では大切です。
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