みなさんの支払っている生命保険の保険料は、全国の平均と比べて多いか少ないかご存知でしょうか。
また、近い世代や年収、家族構成の方々と比較してどうなのか気になったことはないでしょうか。
この記事では、生命保険の保険料について、全国の平均や近い世代、年収、家族構成別の平均保険料、支払い可能な保険料の平均金額について調べて解説しています。
自身の保険料が様々な平均と比べてどうなのか知ることで、支払っている保険料が適切かどうかを評価する指標にしてみてください。
保険料の全国平均
生命保険の支払い額は、個人や家庭にとって大きな経済的負担となります。
ここでは、生命保険の平均支払い額を理解し、それが私たちの日常生活にどのように影響しているかを探ります。
生命保険文化センターの2021年の調査によると、生命保険に加入している世帯の年間平均保険料は37.1万円で、これを月額に換算すると約3.1万円です。

まずはこの金額を生命保険支払い額の目安にしてみましょう。
保険料が生活に及ぼす影響
生命保険の保険料は、日常生活に大きな影響を及ぼします。
では、具体的にはどのような影響があるのでしょうか。
以下に具体例を挙げます。
- 固定費の増加による生活費の圧迫
- 緊急時の資金確保が困難になる
- 将来の貯蓄や投資への影響
固定費の増加による生活費の圧迫
保険料は定期的な支払いが必要な固定費の一部です。
特に家計が限られた収入に依存している場合、月々の保険料の支払いは、他の生活費や娯楽、教育費などに充てられる予算を圧迫する可能性があります。
例えば、高額な保険プランに加入している家庭は、余暇活動や子供の教育プログラムへの投資を減らさざるを得ない状況に陥ることがあります。
緊急時の資金確保が困難になる
生命保険料の支払いが家計の大きな部分を占める場合、急な出費や緊急事態に対する資金の確保が難しくなります。
例えば、車の修理や家の修繕、医療費などの予期せぬ支出が発生した際に、十分な貯蓄がないと、これらの費用を賄うために借入れをするか、他の支出を削減する必要が生じることがあります。
将来の貯蓄や投資への影響
定期的な保険料の支払いは、長期的な貯蓄や投資計画にも影響を及ぼします。
保険料が高い場合、退職資金の積立や子供の大学教育資金の準備など、将来に向けた貯蓄が十分にできない状況になることがあります。
例えば、毎月の保険料が家計の大部分を占める家庭では、退職後の生活資金や不動産への投資が難しくなる可能性があります。
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年代別平均月額支払い額
生命保険の平均支払い額は年代によって大きく異なります。
これは、年齢に応じた生活状況の変化や保険ニーズの違いが反映されているためです。
以下では、公的なデータを基に、各年代ごとの生命保険の平均月額支払いを見ていきます。
同年代の人たちはどれくらい支払っているのでしょうか。
生命保険文化センターの2021年のデータによると、生命保険に加入している世帯の年代別の平均保険料は以下の通りです。

- 29歳以下: 年間21.5万円(月額約1.8万円)
- 30~34歳: 年間26.2万円(月額約2.2万円)
- 35~39歳: 年間38.2万円(月額約3.2万円)
- 40~44歳: 年間34.8万円(月額約2.9万円)
- 45~49歳: 年間37.5万円(月額約3.1万円)
- 50~54歳: 年間43.2万円(月額約3.6万円)
- 55~59歳: 年間43.6万円(月額約3.6万円)
- 60歳以上: 年齢が上がるにつれて、保険料は徐々に低下していきます。
保険料は年齢とともに増加していき、60歳以上からは年齢が上がるにつれ減少しています。
また、多くの年代で支払う保険料が年々減少傾向にあることがわかります。
年代と保険ニーズの関連性
若い世代では、保険料は比較的低めですが、家族を持ち始め、子どもが生まれると、生活費や教育費などの財務的な負担が増え、それに伴い保険料も高くなります。
一方で、子どもが独立し、退職する年齢になると、保険料は徐々に低下します。
世帯年収別平均保険料
生命保険料は、世帯の年収に大きく影響されることがあります。
年収が高いほど、多くの場合、より広範な保障内容や高額な保険プランに加入する傾向があります。
以下では、世帯年収別に生命保険料の平均額を見ていきます。
生命保険文化センターの2021年のデータによると、世帯年収別の年間保険料の平均は次のようになっています。

- 200万円未満: 年間20.5万円
- 200~300万円: 年間28.0万円
- 300~400万円: 年間31.5万円
- 400~500万円: 年間30.6万円
- 500~600万円: 年間31.9万円
- 600~700万円: 年間32.9万円
- 700万円~1000万円未満: 年間43.4万円
- 1000万円以上: 年間57.9万円
これらの数値から、世帯年収が高いほど、生命保険料も高くなる傾向が明らかです。
特に年収が700万円を超えると、保険料は大幅に上昇しています。
年収に応じた保険プランの選択
年収が高い世帯では、より包括的な保障や貯蓄型の保険プランに加入することが多いです。
一方、収入が少ない世帯では、基本的な保障を優先し、保険料を抑えるための選択をすることが一般的です。
家族構成別平均保険料
生命保険の支払いは、家族構成によっても大きく変わることがあります。
家族のサイズや構成によって、必要とされる保障の種類や範囲が変わるためです。
以下では、家族構成別の生命保険料の平均額を見ていきます。
生命保険文化センターの2021年のデータによると、家族構成別の年間払込保険料の平均は以下の通りです。

また、家族構成別の生命保険の世帯加入率は以下の通りです。

出典:生命保険文化センター 2021年度生命保険に関する全国実態調査
これらのデータから、特に子供のいる世帯では保険料が高くなる傾向があることがわかります。
学費や万一の際に必要な生活費など、子供に関連する費用をカバーするために、より高い保険料を支払っていると考えられます。
また、全生保ではこどものいる世帯の加入率は90%ほどあることがわかります。
家族構成に応じた保険プランの選択
子供が小さい世帯や、教育費の支払いがある世帯では、教育資金や家族の生活保障に関連する保険プランを選ぶことが多いです。
一方、夫婦のみの世帯や高齢者の世帯では、生活費や医療費などの基本的な保障内容に焦点を当てたプランが選ばれることが多いです。
支払い可能な保険料の平均金額
生命保険の支払いを管理することは、家計のバランスを保つ上で重要です。
保険料の支払いが家計に与える影響を理解し、経済的な余裕を持って支払える範囲で保険プランを選ぶことが大切です。
以下では、保険料の支払いが家計に与える影響について見ていきます。
生命保険文化センターの2021年の調査によると、年間に支払い可能な保険料の平均金額は31.8万円で、これは過去12年間で最も少ない金額です。

また、支払い可能な保険料の中で、最も回答の割合が多かったのは年間12万円未満でした。
支払い可能な保険料の平均が減少していく一方、支払い可能な保険料が12万円未満と回答する割合は年々増加しています。
このことから、年々家計が苦しくなっていることがわかります。
家計と保険料のバランス
保険料は家計にとって重要な固定費の一部ですが、過剰な保険料は家計を圧迫する原因となり得ます。
そのため、家計全体のバランスを考慮しながら、無理なく支払える保険料を選ぶことが重要です。
特に、子どもの進学や転職、不景気による収入の減少など、生活状況の変化にも柔軟に対応できる保険プランを選ぶことが推奨されます。
まとめ
みなさんの支払っている生命保険の保険料は、全国の平均や近い世代、年収、家族構成の方々と比較してみていかがでしたか。
生命保険の保険料を理解することは、個々の財政計画において非常に重要です。
保険についての様々な平均を把握することは、自身の保険料が適切かどうかを評価する指標となります。
是非この機会にご自身の加入している保険について考え、よりよいプランを検討してみてはいかがでしょうか。

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